遊行七十四代 他阿真円上人
時宗法主遊行七十四代 他阿真円
時宗法主・遊行七十四代。
藤澤五十七世。
大正8年、愛知県矢作町(現・岡崎市)の時宗誓願寺にて出生。
昭和7年、僧籍編入。龍谷大学在学中の昭和16年、軍宣撫班員としてビルマ・タイに派遣される。
現地でマラリアのため瀕死の状態に陥るが奇跡的に回復。
昭和17年、日本に帰還し復学する。
昭和18年、学徒動員令により出征。南方軍に配属されマレー半島で壮絶な任務を経験する。
昭和20年、インドネシアで終戦を迎えるが、その後も現地の独立運動に巻き込まれ、九死に一生を得る。
武装解除ののち、連合軍に居残り労働を課せられ、昭和22年にようやく復員を果たす。
帰国後、急性の肺結核のため二度目の「死の宣告」を受けるが、またも奇跡的に回復。
昭和24年、住職を務めながら矢作保育園を創設し園長となる。
昭和42年、岡崎市議会議員に当選、以来4期を務める(議長も経験)。
このほか多くの公務を歴任し、勲五等双光旭日章受章をはじめ受賞多数。
平成15年3月宗祖御廟所真光寺住職となる。
同7月、一遍上人から数えて七十四代目の時宗法主となる。
令和3年12月9日未明、世寿103歳にて遷化。