施餓鬼法要
【毎年6月27日に檀信徒向けの大施餓鬼法要を行っております】
施餓鬼(せがき)法要とは、餓鬼道に堕(お)ちて苦しむ餓鬼にほどこし供養する法要です。
釈迦(しゃか)の十大弟子の一人に阿難(あなん)という僧侶がいました。
阿難が修行している時、食べ物を口まで持って行くと、その食べ物がすべて炎をとなって食べることができないという苦しみを抱えた餓鬼がやってきて、「阿難(あなん)さん、あなたの命はあと三日ですよ。もし、もっと長寿をお望みならば、私のような餓鬼達の苦難をどうか救ってください。」といって立ち去りました。
阿難(あなん)は釈迦(しゃか)に相談したところ、餓鬼の苦しみを救うための法要をすすめられ、多くのお弟子さん方が集まってとり行いました。これが施餓鬼会(せがきえ)の始まりです。
仏教辞典によれば「餓鬼」とは、供養する人のいない無縁の精霊や祀(まつ)る人のいない霊魂を指します。
中世においては、飢饉(ききん)や戦乱によって多くの命が失われた時などに、生き残った人が施餓鬼供養を行いました。
宗祖一遍上人(しゅうそいっぺんしょうにん)の伝記「一遍上人縁起(えんぎ)絵」にも、当時の施食の模様がえがかれています。