春季開山忌
4月22日より23日までは、遊行寺の開山呑海上人(実際の忌日は旧暦2月18日)の忌日法要です。
遊行寺は遊行四代呑海上人が開かれた寺です。
智得上人入寂後の遊行6年の正中2年(1325)、1月11日に遊行の指導者の地位を安国上人に、武蔵国芝生宿(横浜市西区)においてゆずりました。
呑海上人は、兄、俣野景平を頼って藤沢道場清浄光院を建立し、そこに独住されましたが、その2年後の嘉暦2年(1327)2月18日藤沢道場にて入寂されました。
呑海上人以後、遊行上人を引退すると藤沢山に住み、これを藤沢上人と呼びました。
稚児行列について
遊行寺では春と秋の開山忌といった大法要に、
お稚児さんが参加することがあります。
お稚児さんの衣装は、雅楽、舞楽の装束に由来する伝統的な装いで、着飾った姿はそれはそれは可愛らしいものです。
かけがえのない命を恵まれた子が、仏様とのご縁をいただく大切な行事として営まれます。
仏様に見守られ、生かされて来たことを顧みて、見守られ、生かされている子を喜ぶ、報恩感謝することができます。
育っていく幼いいのちに、仏様に手を合わせる素直な心を教えることは、親自身が見失いがちな真実の心に気づかせてもらうこともできます。
お稚児さんは、乳飲み子から小学生までの男女となります。
踊り念仏
「一遍聖絵」第4によれば弘安2年(1279)、佐久郡小田切の里(長野県南佐久市臼田)のある武士の館において、念仏をしているうちに突然弟子が踊りだした。このことがきっかけとなり、一同これにならって踊ったのが始まりと言われています。
春と秋の開山忌中、藤沢市踊り念仏保存会による「踊り念仏」が行われます。