2月のお知らせ
新年を迎えた先月、御本尊様が大修復のため遊行寺を発たれました。
御本尊様がおられない本堂は、心寂しく、堂内の広さをよりいっそう感じさせます。
造立当初の御姿になってお戻りになるまで、約2年半、しっかりと総本山を守ることが我々に唯一できることです。今後とも総本山の護持にご助力を賜りますようお願い申し上げます。
◎「今月のお知らせ」のPDF版は→「遊行寺だより(2月)」
フォトギャラリー 今月の一枚 |
題 名:御神籤 ご投稿者:あおい石とくうちゃん 様 |
◆今月の行事◆
◎節分追儺式【3日(水)午後1時半・3時】
豆まきには、各種景品が当る券が入っております。
◎涅槃会【15日(月)午前6時の朝勤行後】
涅槃図の本堂安置期間は、8日(月)~15日(月)午後3時頃までです。
◎月例法話会【23日(火)】
14時より信徒会館にて行います。
ご参加は自由ですのでお気軽にお越しください。
当月講師 : 時宗布教伝道研究所
東京都青梅市 正福寺 飯田 彰 師
◆今月の催事◆
◎蚤の市(骨董市)【3日(水)、7日(日)】
毎月第1日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
お問い合わせ:090-4416-2168(石田)
◎ボロ市(骨董市)【21日(日)】
毎月第3日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
お問い合わせ:090-2660-6935(中島)
◆今月の言葉◆ →<一覧>
此俗は依法不依人のことわりをしりて、
涅槃の禁戒に相かなへり。珍しき事なり。
このぞくは えほうふえにんのことわりをしりて、
ねはんのこんかいに あいかなえり。めずらしきことなり。
( 『一遍聖絵』 第四巻』 )
~ 一遍上人のおこころ ~
(ある武士が、一遍上人を誑惑(きょうわく)の者と見なしながらも念仏札を受けたことに対して) この武士は「法に依って人に依らず」というお釈迦様が涅槃に入られる前に弟子たちに説いた戒めにかなっている。感心なことである。 |
◎法に依りて人に依らず
今月15日は、お釈迦様の遺徳を偲ぶ「涅槃会(ねはんえ)」を厳修いたします。この日は、今から約2500年前に、お釈迦様が涅槃に入られた日です。涅槃に入るとは「死ぬ」ことではなく、肉体を脱ぎ捨て「完全なる悟りの世界へ入る」ことを意味します。
また、入滅される前にお釈迦様は弟子たちに一つの教えを説かれました。それが「自灯明・法灯明」の教えです。
「私が死んだ後、修行する者は、私の教えた真理を灯明として、また自分自身を灯明として仏道を歩みなさい。」
灯明は、暗闇を照らす仏様の慈悲と智慧を表し、「拠り所」とも言えます。
自灯明に関しては、お釈迦様は決して“自分の好きに生きなさい”、“自分の力を信じて生きなさい”とおっしゃっているわけではありません。「自分自身の中にある仏性(仏としての本性)を観察・認識し、仏の教えを拠り所にして生きなさい」とおっしゃっているのです。
話は少し変わりますが、「今月のおことば」のこの一節。
ある時、一遍上人は旅で出会った武士をたいそう褒められたことがありました。それは武士が一遍上人のことを「日本一のまやかし者で偉そうだ」と推し測りながらも、宴会のさなか、服装を正し、手と口を清め、静かに念仏札を受け取ったからです。御札を受けとった理由を客人に聞かれたこの武士は「念仏にはたぶらかしがないからだ」と答えたそうです。一遍上人は「『人を見るのではなく、仏の教えを拠り所にしなさい』という法灯明の教えにかなっている」と深く感心されました。
さて、頭ではわかっていながらも、なかなか実践できないこのお教えを、改めて涅槃会の日に思い起こしてみてはいかがでしょうか。
合掌
合掌
(山務書記:髙垣浩然)
◆遊行寺宝物館◆
特別展『遊行寺の至宝』【1月1日(金)~2月15日(月)】
【国指定重要文化財】「後醍醐天皇像」展示!
・開館日:毎週月・土・日曜日・祝日
・入館料:一般500円、中学生以下300円
(15名以上の団体は2割引き)