3月のお知らせ
鳥のさえずりが春の到来を知らせているかのようです。
今月下旬には例年、放生池のハクモクレンが見ごろを迎えます。
開花状況もホームページで更新いたしますので、ぜひご覧ください。
◎「今月のお知らせ」のPDF版は→「遊行寺だより(3月)」
◆今月の行事◆
◎伝宗伝戒加行【6日(火)~15(木)】
時宗僧侶になるためには、この修行を必ず成満しなくてはなりません。内容については完全非公開で、10日からは本堂内も非公開となりますのでご了承ください。
◎写経会【4日(日)13時】
毎月第1日曜日に開催しており、どなたでも気軽に写経の体験ができます。
受付は12時半からです。(御志納1,000円)
手ぶらでご参加いただけ、終了時間は自由です。
詳細はこちらをご覧ください。
◎月例法話会【23日(金) 14時】
午後2時より信徒会館にて行います。
ご参加は自由ですのでお気軽にお越しください。→次回予告のページ
当月講師 : 時宗布教伝道研究所
宮城県登米市 常楽寺 佐々木文海 師
◆今月の催事◆
◎蚤の市(骨董市)【4(土)】
毎月第1日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
お問い合わせ:090-4416-2168(石田様)
◎ボロ市(骨董市)【21(水)】
毎月第3日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
*今月はボロ市の日程に変更があります
お問い合わせ:090-2660-6935(中島様)
◎寺ヨガ【17日(土)】
毎月第2曜日開催。午前9時~。午前11時~。午後1時~。
*今月は当山の行事のため、日程変更があります。4月は15日に変更の予定です。
お問い合わせ・お申込み:090-4365-5034(ナーニャ先生)
◎野菜市【7,14,21,28日】
毎週水曜日 午前中(雨天中止)
◆今月の言葉◆ →<一覧>
地獄鬼畜のくるしみは
いとへども又受やすし
一遍上人
『一遍上人語録』
~ 一遍上人のおこころ ~
この現世に生きていると、地獄や餓鬼、畜生の世界とも思われるような苦しいことが降りかかる。どんなに望まくとも、願わなくともその苦しみはやってくるからこそ、私たちはその苦しみを乗り越えなければならない。 |
◎“無常の別れ”
卒業、転職、転勤など「別れ」が多いのがこの季節。
恋人や家族、友人など、愛する人との別れは本当につらいものです。距離が遠くなってしまうだけ、というならまだましですが、死別であればその心を癒すにはどれほどの時間がかかるか分かりません。まさに「地獄鬼畜の苦しみ」でしょう。そのような別れの苦しみを仏教では「愛別離苦(あいべつりく)」と申します。
かつてお釈迦様が在世の頃、キサー・ゴ―タミーという女性がいました。ゴータミーは幼い子供を亡くした激しい悲しみで錯乱してしまい、生き返らせる方法を探すために、遺体を抱えたまま町をさまよい歩いていました。縁あってお釈迦様のもとを訪れたゴータミーは、生き返らせてほしいと懇願します。すると、お釈迦様はこれを了承し、その方法を次のように示されました。
「ゴータミーよ、町の家々を回ってケシの実を貰ってきなさい。ただし死人を出した家を除くこと。」
とても簡単な指示にゴータミーは喜び、町の家々を駆け回りますが、死人を出していない家を見つけることはできませんでした。「昨年親を亡くしています」、「妻に先立たれてしまって…」、「うちも子供を亡くしたばかりです」というような話を聞いたことでしょう。そのうちにゴータミーは、身内の死に悲しんでいるのは自分だけでないこと、そして、どんなに愛する者でもいつかは別れがやってくることを悟りました。ゴータミーは、お釈迦様の言葉の真意――子供の“死”と向き合うこと、そして自分自身の“生”と向き合うこと――を理解し、その後仏門に入ったということです。
ゴータミーのような状況においては、誰しも頭の整理がつかず、自暴自棄や無気力になることがほとんどでしょう。ですがそれははたしてお浄土に先立った故人が願う姿でしょうか。ゴータミーのように前を向き、生死に向き合う姿勢をお釈迦様は勧められているのだと思います。人によって癒える時間は変わるでしょうが、悲しみをこらえ、別れた人を偲ぶことで「愛別離苦」を乗り越え、前向きな歩みを踏み出せるのではないでしょうか。
合掌
(山務書記:髙垣浩然)
◆遊行寺宝物館◆
〔2月17日(土)~5月7日(月)〕
・開館日:毎週月・土・日曜日・祝日
・入館料:一般400円、中学生以下200円
(15名以上の団体は2割引き)