10月のお知らせ
紅葉が待ち遠しい季節になりました。
今月は千草子先生を講師にお迎えする公開講座が開かれます。ぜひ皆さまでご参加ください。
◎「今月のお知らせ」のPDF版は→「遊行寺だより(10月)」
◆今月の行事◆
◎全国時宗檀信徒研修会【17日(月)、18日(火)】
全国にある時宗寺院の檀信徒の皆様が総本山で研修会・懇親会を行います。
◎第9回 文化講演会公開講座【18日(火)】
開場:午後1時・開演:午後2時
演題:『源氏物語』の姫君から鎌倉女人へ
作家・国語学者として活躍され、多数の著書もお書きになっている千草子さんを講師にお迎えします。
遊行寺のお檀家様には特別席をご用意いたします。なるべく事前にご連絡ください。
◎月例法話会【23日(金)】
午後2時より信徒会館においてにて行います。
ご参加は自由ですのでお気軽にお越しください。→次回予告のページ
当月講師 : 時宗布教伝道研究所
神奈川県横浜市 浄光寺 三浦諒洸師
◆今月の催事◆
◎蚤の市(骨董市)【2日(日)】
毎月第1日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
お問い合わせ:090-4416-2168(石田)
◎ボロ市(骨董市)【16日(日)】
毎月第3日曜日、8時ごろよりお昼過ぎまで開催(雨天中止)
お問い合わせ:090-2660-6935(中島)
◎野菜市【5,12,19,26日】
毎週水曜日 午前中(雨天中止)
◆今月の言葉◆ →<一覧>
ただ愚なる者の心に立かへりて
念仏したまふべし
一遍上人
「一遍聖絵」
~ 一遍上人のおこころ ~
知識や信心、能力などにとらわれることなく、すべてを捨てる心で、お念仏を唱えることが大事なのです。 |
◎“『顔面問答』”
先日9月28日に、時宗全国青年会の大会が西山浄土宗の総本山である京都府長岡京市の光明寺において行われました。
光明寺は浄土宗の宗祖法然上人の立教開宗の地、そして御廟がある地として知られています。
法然上人は様々なお言葉を残されており、中でも「智者のふるまいをせずして、ただ一向に念仏すべし」は教えの到達点とも言われます。右に載せている一遍上人のお言葉と共通した心が感じられるのではないでしょうか。
さて、話は変わりますが、今回は中国清時代の詩人・兪曲園が書いた『顔面問答』というお話を簡単にご紹介いたします。
ある時、顔の中の“口”、“鼻”、“目”が顔の中での位置関係について不満を言い出しました。口は「私は食事という大事な仕事をしている。それなのになぜ顔の中で一番下に位置しているのか」と噛みつきます。
鼻は「いやいや、私がいなければ呼吸ができないではないか。目は食事も呼吸もしていないくせに私たちを上から偉そうに見下ろすとはけしからん。」と息を荒らげます。
それを聞いた目は「私にだって重要な役割がある。高い位置から世の中の様々な危険を監視しているのだ。」と反論します。
そして結局、三者の矛先は“眉毛”へ向けられました。
「ほとんど何の役にも立っていないにも関わらず顔の最高位にいるのはなぜか。」と目、口、鼻に問われた眉毛は「君たちの職務にはとても感謝している。そして私自身恥ずかしながら役目がなんであるか分かっていないのだ。ただ祖先以来こうしてこの場所を守っているだけなのだ。」と話しその場が治まりました。
この話の著者である兪曲園は「私は今まで目や口や鼻のように自分を主張して生きてきたが、これからは眉のような心持ちで生きていきたい」と結んでいます。
“自分が自分が”と我を通そうとするから不満や不平が生まれるということでしょう。また、目、口、鼻は存在そのものに価値があることを忘れてしまっています。
さて、この『顔面問答』と冒頭でご紹介した祖師方のお言葉に似た含意を感じるのは私だけでしょうか。
合掌
(山務書記:髙垣浩然)
◆遊行寺宝物館◆
特別展『不思議な伝承 ~天狗の爪に鬼の牙~』
〔9月17日(土)~12月19日(月)〕
・開館日:毎週月・土・日曜日・祝日
・入館料:一般500円、中学生以下300円
(15名以上の団体は2割引き)